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テフロン切削加工を依頼する前に知っておいていただきたい設計時のポイント

テフロンは非常に優れた特性を持つスーパーエンジニアリングプラスチックですが、その特性ゆえに設計や加工には独自の注意点が存在します。そこで、今回は、「テフロン切削加工を依頼する前に知っておいていただきたいポイント」と題しまして、設計時のポイントをご紹介いたします。

「コストを抑えたい」

「精度は大丈夫か?」

「他の樹脂でも代用できるのか?」

といったお悩みをお持ちの方はぜひ最後までご覧ください。

テフロンとは?

テフロン(PTFE)は、フッ素樹脂の代表的な素材で、耐薬品性・耐熱性・絶縁性に非常に優れています。中でも一番の特長としては、おおよそ全ての有機溶剤、アルカリ性、酸性のものにも耐える耐薬品性を有していることが挙げられます。また、250℃程度の高温から-100℃程度の低温環境であっても、問題なく使用することが可能です。
高温・高湿度・薬品が飛散するような過酷な環境でも安定した性能を発揮し、長期間の使用にも耐えることができるため、多くの産業分野で使用されています。

テフロンが使用される主な分野

・化学プラントや薬品製造装置の部品
・半導体や精密機器の絶縁パーツ
・食品や医療機器における非粘着性部品
・搬送装置の摺動部品

テフロン切削加工を依頼する際に押さえておきたい設計時のポイント

テフロンは上述のように、優れた材料特性を有していますが、一方で、耐衝撃性に劣る、寸法安定性に劣る、素材が高価、などが注意点として挙げられ、加工時だけでなく、設計段階でも押さえるべきポイントがあります。そこで、切削加工における設計時の注意点を詳しくご紹介します。

ポイント①:精度を特に求める場合、使用時の温度帯を明記する

テフロンの線膨張係数は他のエンプラと比較して非常に大きく、温度変化によって寸法が大きく変わります。
そのため、設計時には「使用環境の温度帯」や「対象温度範囲」を明記することを推奨します。

例えば、常温と高温(80℃〜100℃)では、数mm単位で寸法が変わることもあり、精度要求のある部品では不具合の原因となります。この点は他の樹脂(PEEKやPAIなど)との大きな違いです。

ポイント②:複雑形状の場合や、コストを優先する場合には、代替樹脂を検討する

テフロンは非常に柔らかく、耐衝撃性や剛性が低い素材です。機械的強度が低く、細かい形状形成が難しいことから、薄肉形状・細かな寸法精度が必要な部品の加工には不向きです。

例えば、精密なネジや複雑な立体形状の場合、形状が崩れたり、バリが発生したりする可能性が高くなります。

このような場合には、PEEKのような硬度と寸法安定性に優れた材料への変更を検討することも必要です。

また、テフロンは原材料価格が高く、さらに加工時にも変形や歪みが発生しやすいため、加工コストがかかる傾向にあります。
「機能は満たしたいが、コストは抑えたい」という場合は、PP(ポリプロピレン)や塩ビ(PVC)といった、より安価な樹脂素材に変更することも選択肢となります。

特に屋外使用の場合は、紫外線や耐候性も考慮し、コスト・耐久性のバランスを取ることが重要です。

ポイント③: PFAS規制に応じて、代替材料を検討する

近年、環境規制の観点から、PFAS(有機フッ素化合物)への規制が世界的に強化されており、テフロンを使用しないことが増えています。

こうした背景から、用途や性能に応じた代替素材選定が必要になるケースが多くなっています。

表1. 代替材料案

重視する性能代替素材特徴と適用例
耐薬品性PP(ポリプロピレン)塩素系や酸・アルカリに強く、安価。化学薬品装置向き
耐熱性機械的強度PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)最高クラスの耐熱・機械強度・耐薬品性。医療・半導体分野
滑り・摺動性UHMW-PE(超高分子量ポリエチレン)低摩擦・耐摩耗性が高く、搬送装置などに最適
コスト重視PVC(塩ビ)耐候性があり、価格を抑えたい場合に有効
絶縁性PEEK・PP高絶縁性が求められる電子機器部品向き

代替材選定は、使用環境・温度・荷重・摩擦・コストなどを総合的に判断する必要があります。
設計段階での材料相談は、製品の品質・寿命に大きく関わりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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テフロンの切削加工は、F・Sエンジニアリングにお任せください!

テフロンは非常に優れた素材である一方、加工には高い技術が求められます。特に設計段階での配慮が、品質とコストの両立を実現するための重要な要素です。

当社では、テフロンの特性と加工ノウハウを熟知したプロフェッショナルが、図面段階からのご相談にも対応いたします。テフロンの切削加工でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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