マニホールドブロック
| 材質 | POM |
| 形状 | ブロック |
| 業界 | 電子部品・搬送装置 |
| サイズ | 170×70×35 |
こちらは、電子部品の吸着・保持を目的とした、POM(ポリアセタール)製のマニホールドブロックです。電子部品の小型化・高密度化が進む近年の製造現場においては、搬送装置や保持治具に求められる精度要求が年々厳しくなっており、部品の嵌合精度や位置精度が生産性・品質を大きく左右します。
本製品は、複数のワークを同時に保持する構造となっており、各ワークはそれぞれ専用のスリット部に収容されます。そのため、単一スリットの溝幅精度だけでなく、スリット間隔のピッチ精度および累積ピッチ誤差が極めて重要になります。当社では、各スリット寸法を個別に管理するだけでなく、全体のピッチ精度を含めて公差範囲内に確実に収める加工を行うことで、ワークとの最適な嵌合性を実現しました。これにより、装置内でのワークの引っかかりや吸着不良を防止し、リークのない安定した保持状態を維持しています。
材質に採用したPOMは、軽量で耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有するエンジニアリングプラスチックです。加えて、衝撃吸収性が良いため、高速搬送時においても電子部品への接触ダメージを最小限に抑えることが可能であり、電子部品搬送用途に非常に適した材料といえます。
一方で、POMは切削加工時に内部応力の解放や加工熱の影響を受けやすく、加工後に寸法変化が生じやすい特性を持っています。本事例では、こうした材料特性を十分に考慮し、切削条件・加工順序・工具選定を最適化した独自の加工パスを採用しました。その結果、加工後の経時変化を抑えつつ、高精度なスリット幅およびピッチ精度を安定して再現できる高品位なマニホールドブロックの製作を実現しています。