車載機器用ブロック
| 材質 | ユニレート |
| 形状 | ブロック |
| 業界 | 車載用電子機器 |
| サイズ | 80×60×20 |
本事例は、車載用電子機器に使用されるブロック部品において、安定したESD(静電気放電)対策と、車載環境特有の温・湿度変化に耐えうる高い寸法精度と信頼性を両立させた加工事例です。電子デバイスの誤作動や回路破壊を防止するため、表面抵抗率・体積抵抗率が安定し、静電気を速やかに逃がす導電性材料であるユニレートCVが採用されました。
ユニレートCVは、PETをベースにガラス繊維を配合した導電性樹脂で、湿気や温度変化による物性変動が少なく、車載用途に求められる環境耐性に優れています。金属並みの高い剛性を持ちながら、樹脂特有の良好な切削性を併せ持っている点も大きな特長です。切削時の反りや歪みが比較的少なく、安定した加工が可能なため、複雑な形状や段差構造においても設計値通りの高い再現性が期待できます。
本製品では、この材料特性を最大限に引き出すため、独自のCAM演算による加工データの最適化を実施しました。斜面形状については、微細なステップで追い込む加工パスを採用し、後工程の仕上げを必要としない滑らかな斜面を形成しています。また、位置決め穴については、厳密な工程管理のもとで加工を行い、ピッチ公差±0.02mmという高い精度要求をクリアしています。
さらに、同じようなアルミ部品と比較して大幅な軽量化が可能である点に加え、加工コストの低減にも寄与しています。樹脂ならではの特性により、組み込み時や接触時のワークへの攻撃性が低く、副次的に電子部品や周辺部材の製品保護にも貢献しています。
ユニレートCVは標準的な汎用グレードではありませんが、導電性・寸法安定性・加工性のバランスに優れ、従来は金属や高価なスーパーエンプラ、あるいはベークライトを選択せざるを得なかった高精度・高機能部品の代替材料として有効です。