受けプレート
| 材質 | MCナイロン |
| 形状 | プレート |
| 業界 | 電子部品・デバイス製造装置 |
| サイズ | Φ300×10 |
本事例は、MCナイロンを用いた、外径Φ300・厚さ10mmの「受けプレート」の切削加工品です。電子部品・デバイス製造装置における搬送・保持部材として採用されており、高度なクリーン環境が求められる用途に対応しています。
本製品の特長は、MCナイロンが持つ自己潤滑性にあります。無給油での摺動・接触が可能なため、油脂類の使用を避けたいクリーン環境においても、装置内部の汚染リスクを最小限に抑えることができます。また、適度な弾性と低摩擦特性を兼ね備えているため、ワーク接触時の衝撃をやわらかく吸収し、搬送時や着脱時に発生する突発的な負荷を分散します。これにより、脆弱なデバイスに発生しやすいクラックや擦りキズのリスクを大幅に低減しています。
さらに、MCナイロンは優れた耐摩耗性を有しており、長期間の使用においても表面の劣化が少ない点も大きなメリットです。摩耗粉の発生を抑えることでコンタミネーションリスクを低減し、初期の平滑な表面状態を長く維持します。その結果、ワークへのキズや吸着エラーの発生を防ぎ、装置の安定稼働と高い歩留まりの維持に貢献します。
一方で、MCナイロンは加工時の熱や内部応力の影響により反りが発生しやすい素材でもあります。本事例では、長年の加工実績に基づき、素材内部の応力変化を見越した独自の工程設計を採用し、反りの発生を最小限に抑制しています。加えて、薄層ワークの吸着不良や微細なキズを防止するために、刃物選定および送り条件を最適化した仕上げ加工を実施しています。これにより、切削特有のツールマークを最小化し、指示通りの高い平滑性を実現しました。
その結果、安定したワーク保持と確実な搬送を可能にし、クリーン環境下で求められる高精度かつ高信頼性な部品としてご評価をいただいております。