モーターフランジ
| 材質 | POM黒 |
| 形状 | フランジ |
| 業界 | 医療関連 |
| サイズ | 100-35-35 |
本製品は、医療現場で使用される医療用精密ハンドピースの内部に組み込まれる、マイクロモーター固定用のマウント兼フランジとして機能するPOM(ポリアセタール)製の切削加工品です。手持ち式デバイスとして求められる高い操作性と、精密機器としての安定性を両立させるため、材料には軽量かつ剛性に優れたPOM黒を採用しています。
POMは、十分な機械強度を持ちながら軽量であるため、長時間使用時の手元負担を軽減できる点が大きな特長です。また、駆動部から伝わる微細な振動に対しても安定した保持性能を発揮し、精密な回転制御が求められる医療機器用途に適しています。さらに、樹脂材料ならではの電気的絶縁性を有しており、モーター周辺の電気的安全性確保にも寄与しています。
材料色に黒を選定している点も、本製品の重要な設計要素です。内部での光反射を抑えることで、制御センサー等の誤作動リスクを低減できるほか、メンテナンス時の部品識別性向上、薬品接触などによる変色が目立ちにくいといった利点もあります。なお、本用途は薬液処理を主目的としたものではありませんが、医療現場特有の洗浄工程や低温ガス滅菌処理などを想定し、使用環境下での耐久性や安定性にも配慮した材料選定となっています。
加工面では、本製品の全長が約100mmと比較的長尺であり、内部全域にわたる中ぐり加工が必要となる点が大きな特徴です。深穴加工では、工具の届き性や切り粉排出性、さらには樹脂特有の発熱や溶けといった課題が発生しやすくなりますが、加工条件と工程を最適化することで、内部全域にわたりモーター格納に必要な空間精度を安定して確保しています。
また、製品両端に設けられた切り欠き部と、各穴位置との位置関係は、組立精度に直結します。汎用的な固定方法では位置ズレが生じやすいため、今回は専用の加工治具を製作し、切り欠き部を含めた位置精度を高い再現性で確保しています。これにより、他部品との干渉を防ぎ、組立時にもスムーズに装置へ組み込めます。