POM（ジュラコン®）
POM（正式名称：ポリアセタール）とは、エンジニアリングプラスチックの1種であり、代表例はジュラコン®です。
一般的な樹脂材料と比較すると、POMは、機械的強度・剛性・耐摩耗性・摺動性に優れています。また、寸法安定性にも優れているため、加工性が非常に良く、厳しい精度も実現することが可能です。これらの特長に加え、エンジニアリングプラスチックの中では、素材価格も安価といえます。
上記のように万能な樹脂ですが、自己潤滑性が高く、表面処理が難しいことがデメリットとして挙げられます。
当社では、これらPOMの特性を熟知した上で、お客様の要望に最適な樹脂素材の提案も行っていますので、お気軽にご相談ください。
POM（ジュラコン®）の対応グレード
- 標準グレード
- 帯電防止グレード
- 摺動グレード
POM（ジュラコン®）の代表的な用途
- 素材コストを抑制したいケース
- 耐摩耗性が求められるケース
- 耐久性・剛性が求められるケース
- 絶縁性が求められるケース
- 耐薬品性が求められるケース
- 導電、帯電防止性が求められるケース
POM（ジュラコン®）の加工事例
-
ローラー
こちらは、搬送装置に組み込まれるローラー部品です。ベアリング挿入のため、高精度なキー溝加工が必須でした。要求精度を満たさなければ、組付け不可となる恐れもありましたが、特注工具による切削加工でこれをクリアしています。
詳細はこちら
-
社内治具部品（コレット）
こちらは、ジュラコン® の社内治具です。複合旋盤で工程を集約し、リードタイム短縮とコスト削減を実現。テーパー形状と1mmのスリット加工では、ワークの振れを抑えながら高精度に仕上げています。
詳細はこちら
-
試作用成形型
こちらは、試作成形型です。3次元形状と滑らかな表面仕上げを実現するため、CAD/CAMでのシミュレーション後、細かいピッチでエンドミルを動かし高精度に加工しました。
詳細はこちら
-
ソケットホルダー
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 ホルダー
- 業界 電子機器
-
食品製造ラインキャップ治具
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 ピン
- 業界 食品機械
-
半導体製造装置用吸着プレート
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 プレート
- 業界 半導体製造装置
-
産業機器用ブロック
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 ブロック
- 業界 その他
-
電子機器用ブロック
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 ブロック
- 業界 電子機器
-
産業機器用クランプ
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 その他
- 業界 その他
-
V型受け
- 材質 POM（ジュラコン®）
- 形状 ステージ
- 業界 食品機械
技術情報
-
樹脂切削加工とは？
樹脂切削加工とは？ 樹脂切削加工は、プラスチックや樹脂を、切削工具を用いて目的の形状にする加工です。金属加工と基本原理は共通しているものの、プラスチックや樹脂の特性上、例えば熱伝導率の低さや軟らかさな…
続きはこちら
-
POM（ジュラコン®） の切削加工においての設計上のポイント
POM（ジュラコン®）は、機械・装置・設備メーカーの設計・開発担当者にとって非常に扱いやすい樹脂材料です。 本記事では、POMの特徴や切削加工の際に押さえておくべき設計ポイントを解説し、加工コストの最…
続きはこちら
-
樹脂切削加工品の材料変更によるコストダウンおよび品薄対策
樹脂の切削加工部品を扱う皆様にとって、材料選定は製品の性能やコストに直結する重要な要素です。特に近年、材料供給の不安定さやコスト上昇が課題となる中、適切な材料選定によるコストダウンや品薄対策が求められ…
続きはこちら
-
ポジティブリスト対応の樹脂材料と注意点
樹脂材料の安全性や法規制への適合性は、製品設計の重要な課題です。特に食品機械や検査装置に使用する樹脂部品では、「ポジティブリスト（PL）対応」が求められるケースが増えており、材料選定や調達時の適切な管…
続きはこちら
-
金属からの樹脂化のメリットとポイント
「金属の樹脂化」は軽量化、省エネ、コストダウンに加え、設計自由度や機能性向上を実現でき、自動車や半導体製造装置、医療機器など幅広い分野で検討されています。 一方で、強度や耐熱性、耐摩耗性などが金属に劣…
続きはこちら